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知っているようで知らない「衣替え」の歴史・ルーツと現代的な重要性について【2026年5月30日更新】|静岡県沼津市・三島市・富士市・静岡市の外壁塗装・屋根塗装専門店 塗替え情報館

現場日記

2026.05.30 (Sat) 更新

【2026年5月30日更新】

 皆さん、おはようございます。

 塗替え情報館・清水町本店のアドバイザー、佐野です。

 

6月1日は何の日?知っているようで知らない「衣替え」の歴史・ルーツと現代的な重要性

 桜の季節が過ぎ、新緑の5月が終わると、いよいよカレンダーは「6月」へと移り変わります。

 6月と聞いて、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか?

 「梅雨入り」「祝日がない月」など色々ありますが、生活に最も密着した年中行事といえば、そう、「衣替え(ころもがえ)」です。

 学校の制服が爽やかな白シャツに変わり、街を行くビジネスパーソンのスーツも涼しげな夏仕様へとシフトする6月1日。

 私たちは何気なくこの日を境に服を着替えていますが、ふと一歩立ち止まって考えてみると、いくつかの疑問が湧いてきませんか?

 「なぜ、日本の衣替えは『6月1日』と『10月1日』って一斉に決まっているんだろう?」

 「そもそも、この習慣はいつ、どこで始まったの?」

 「エアコンで室温を調整できる現代において、一斉に衣替えをする意味ってあるのかな?」

 今回は、そんな「衣替え」をテーマに、その深い歴史的ルーツから、現代における重要性、さらには失敗しない実践的な収納・衣類ケアのテクニックまで徹底的に解説します!

 この記事を読めば、毎年ちょっと面倒に感じていた衣替えが、日本の四季を感じる素敵な「暮らしの整え時間」に変わるはずです。

 それでは、さっそく探訪していきましょう!

   

1.衣替えの歴史的ルーツ:平安貴族から始まった「宮中行事」

 私たちが日常的に行っている衣替えですが、その起源をたどると、なんと1000年以上前の中国や日本の宮中(きゅうちゅう)行事に行き着きます。

 単に「暑いから服を替える」というレベルではなく、元々は非常に格式高い儀式だったのです。

ルーツは中国の宮廷文化から

 衣替えの習慣は、元々は中国(唐の時代)の宮廷で行われていた「更衣(こうい)」という行事が日本に伝わったものです。

 旧暦の4月1日と10月1日に、季節に合わせて衣服を替えるという公的なルールがありました。

 これが奈良時代から平安時代にかけて、日本の貴族社会へと持ち込まれることになります。

平安貴族の「更衣(こうい)」と雅なルール

 平安時代の宮中では、この行事を「更衣(ころもがえ)」と呼び、年に2回、一斉に衣服や調度品(カーテンや畳、御簾など)を夏物・冬物へと取り替えていました。

  • 旧暦4月1日(現在の5月頃): 袷(あわせ:裏地のある着物)から、単(ひとえ:裏地のない薄手の着物)へ

  • 旧暦10月1日(現在の11月頃): 単(ひとえ)から、綿を入れた暖かい着物(練衣・ねりぎぬ)へ

 当時の貴族にとって、季節の先取りや自然との調和は最高の「風流」であり、ステータスでした。

 そのため、日付を守って一斉に衣替えを行うことは、社会的な秩序を保つためにも重要なことだったのです。

   

千年の歴史が残る言葉「更衣」

ちなみに、天皇のお世話をする女官の役職名に「更衣(こうい)」というものがあります(源氏物語の桐壺更衣などで有名ですね)。これは元々、天皇の着替え(更衣)を補佐する役職だったことに由来しています。衣服を替えるという行為が、いかに宮中で重視されていたかが分かります。

   

江戸時代:年に4回に倍増!武士の制服ルールへ

 鎌倉時代から室町時代を経て、武士が社会の中心になると、衣替えは「武家の年中行事」としてさらに厳格化していきます。

 特に江戸時代になると、幕府によって公式な衣服のルール(一種の制服規定)が細かく定められ、年に2回から「年に4回」へと増えました。

 四季の移り変わりに合わせ、武士たちは以下のように着るものを指定されていたのです。

日付(旧暦) 着物の種類 特徴
4月1日〜5月4日 袷(あわせ) 表地と裏地がある、春用の着物。
5月5日〜8月末 単(ひとえ) 裏地がない、夏用の涼しい着物。
9月1日〜9月8日 袷(あわせ) 再び裏地のある着物に戻す(秋用)。
9月9日〜3月末 綿入れ(わたいれ) 表地と裏地の間に綿を入れた、防寒用の着物。

 江戸幕府のルールは絶対でしたから、武士たちはどんなに暑くても、あるいは寒くても、指定された日付通りに服を着替えなければなりませんでした。

 この「一斉に守るべきルール」としての衣替えの意識が、庶民の間にも徐々に浸透していったと言われています。

明治時代:近代化と「6月1日・10月1日」の誕生

 現在私たちが馴染んでいる「6月1日」と「10月1日」という日付が定着したのは、明治時代のことです。

 明治政府は、それまでの旧暦(太陰太陽暦)を廃止し、明治5年(1872年)に新暦(太陽暦)を導入しました。

 これに伴い、役人や軍人、警察官などの制服を夏服と冬服に分ける基準として、「6月1日〜9月30日を夏服」「10月1日〜翌年5月31日を冬服」と定めたのです。

 これが学校の制服や一般企業にも取り入れられ、日本全国で「6月1日になったら夏服にする」という現代の衣替えのスタイルが完成しました。

   

2.現代において「衣替え」が一斉に行われる重要性

 歴史的な経緯は分かったものの、現代はエアコンなどの空調設備が発達し、家の中でもオフィスでも快適な温度を保てる時代です。

 また、地球温暖化の影響で5月から真夏日になることもあれば、10月になっても最高気温が30度を超える年が珍しくありません。

 そんな現代において、あえて「6月1日」という日付を意識して衣替えを行うことには、どのような重要性があるのでしょうか?

① 社会的な「一体感」と「マナー」の基準

 日本には、周囲との調和を重んじる文化があります。

 ビジネスシーンや学校において、「みんなが一斉に夏服に切り替える」ことは、視覚的な清涼感を与え、社会全体で季節を受け入れる合図になります。

 もし、誰もが自分の体感温度だけでバラバラに服を着ていたら、ある人は半袖短パン、ある人はウールのスーツを着ているという、ちぐはぐな空間が生まれてしまいます。

 一斉の衣替えは、日本の社会生活における「公私の区切り」や「マナーの標準化」として、今なお機能しているのです。

② クールビズ(環境対策)との連動

 現代の衣替えを語る上で欠かせないのが、環境省が推奨する「クールビズ(Cool Biz)」です。

 元々は6月1日〜9月30日を基本としてスタートしましたが、現在では気候に合わせて各企業や自治体が柔軟に期間を設定(一般的には5月1日〜9月30日頃)するようになっています。

 オフィスの設定温度を28℃にしても快適に過ごせるよう、ノージャケット・ノーネクタイを導入するクールビズは、現代版の衣替えと言えます。

 6月1日は、そのクールビズが名実ともに「本格化」する重要なターニングポイントなのです。

③ 「暮らしの点検」と「精神的なリセット」の機会

 心理的な面やライフスタイルの面において、衣替えには非常に大きなメリットがあります。

 それは、「強制的に家の中のモノと向き合う時間を作れる」ということです。

 もし衣替えという習慣がなければ、クローゼットの中は春夏秋冬の服が乱雑に混ざり合い、カオスな状態になってしまうでしょう。

 年に2回、服を総入れ替えするタイミングがあるからこそ、私たちは以下のような「暮らしの点検」を行うことができます。

  • 服の断捨離: 「この冬、一回も着なかったな」「サイズが合わなくなったな」という服を間引く。

  • クローゼットの掃除: 湿気が溜まりやすく、ダニやカビの温床になりがちな収納の奥を換気・掃除する。

  • 経済的な見直し: 手持ちの服を把握することで、「似たような服をまた買ってしまった」という無駄遣いを防ぐ。

 つまり、衣替えは単なる「服の入れ替え」ではなく、自分の生き方や暮らしの環境を定期的にアップデートし、精神的にリセットするための大切なセルフケアの時間なのです。

   

3.実践!6月1日の衣替えでやるべきこと・手順シート

 「よし、今年の6月1日はしっかり衣替えをやろう!」と思っても、いざクローゼットを開けると、どこから手をつけていいか分からず億劫になってしまうもの。

 ここでは、効率よく、そしてお気に入りの衣類を長持ちさせるための「正しい衣替えの手順」をステップに分けて解説します。

📋 スムーズに進む!5つのステップ

【Step 1】天気の良い日を選ぶ(最重要!)
      ↓
【Step 2】クローゼットから「冬物・春物」をすべて出す
      ↓
【Step 3】衣類の「仕分け(断捨離)」を行う
      ↓
【Step 4】収納場所(クローゼット・引き出し)の掃除と換気
      ↓
【Step 5】夏物のセット & 冬物の「仕舞い洗い」と収納

 

   

各ステップの詳細とプロのコツ
### Step 1:天気の良い日を選ぶ

 衣替えをやる日を決める際、最も重要なのが「天気」です。

 雨の日や、その翌日のジメジメした日に衣替えを行うと、空気中の湿気を服や収納ケースの中に閉じ込めてしまうことになります。

 これが数ヶ月後の「カビ」や「虫食い」の最大の原因になります。

 「2〜3日晴天が続いた、湿度の低いカラッとした日」を狙って作業を行いましょう。

 まさに梅雨入り前の5月下旬から6月1日直前は、ベストなタイミングです。

### Step 2:すべて出す

 中途半端に少しずつやるのではなく、保管していた冬物・春物を一度ベッドや床の上に「全出し」します。

 自分の持っている服の総量を視覚的に認識することが、次のステップで重要になります。

### Step 3:仕分け(断捨離)

 出した服を、以下の3つのグループに機械的に分けていきます。

  1. 残す服: この秋冬・春に大活躍した服。来シーズンも絶対着たい服。

  2. 手放す服: シミや傷みが激しい服、1年以上着なかった服、流行遅れでもう着ない服。(リサイクルや処分へ)

  3. 保留の服: 迷う服。これらは別の箱にまとめ、「次のシーズンまでに一度も思い出さなければ処分する」というルールにします。

### Step 4:収納場所の掃除と換気

 服がいなくなったクローゼットや衣装ケースは、ホコリやダニの死骸が溜まっています。

 隅々まで掃除機をかけ、固く絞った雑巾で拭き掃除をした後、しばらく扉を開け放してしっかりと乾燥させます。

 このとき、扇風機やサーキュレーターの風をクローゼット内に送り込むと、劇的に換気効率が上がります。

### Step 5:夏物のセット & 冬物の収納

 乾燥が終わったら、いよいよ夏服を使いやすい位置(手前や目線の高さ)に配置します。

 そして、役目を終えた冬服を収納していくのですが、ここで最も大切なのが「仕舞い洗い(しまいあらい)」です。(詳しくは次の章で詳述します)。

   

4.大切な服を傷めない!「仕舞い洗い」と保管のルール

 「秋になってお気に入りのウールのコートを出したら、虫に食われて穴が開いていた…」

 「白いセーターの脇や襟元が、なぜか黄色く変色している…」

 こんな悲しい経験はありませんか?これらはすべて、春夏の保管中のトラブルです。

 これらを完全に防ぐためのキーワードが「仕舞い洗い」です。

「仕舞い洗い」とは?なぜ必要なのか

 仕舞い洗いとは、「一度しか着ていない服」「見た目は汚れていない服」であっても、長期保管する前に必ず洗濯やクリーニングをすることです。

 人間の体からは、目に見えなくても必ず汗や皮脂、フケなどが分泌されています。

 また、外出時に空気中の排気ガスや花粉、食べ物の目に見えない微粒子が服に付着しています。

 これらを放置したまま収納ケースに密閉すると、以下のような悲劇が起こります。

  • 黄ばみの原因: 皮脂汚れが時間の経過とともに酸化し、頑固な黄色いシミになります。

  • 虫食いの原因: 衣類を食べる害虫(カツオブシムシやイガなど)にとって、汗や食べこぼしのついた繊維は「大好物のごちそう」です。

⚠️注意!「クリーニングから戻ってきた状態」の落とし穴

クリーニング店から戻ってきた服についているビニールカバー。綺麗だからといって、そのままクローゼットに掛けていませんか?

これは絶対にNGです。 あのビニールは配送時のホコリよけであり、通気性がゼロです。そのまま保管すると内部に湿気がこもり、高確率でカビが発生します。必ずビニールから出し、数時間陰干しして溶剤の臭いを飛ばしてから、不織布などの通気性の良いカバーに掛け替えて保管しましょう。

害虫とカビを防ぐ!正しい収納ケースの詰め方

 冬物を衣装ケースにしまう際、限られたスペースにギューギューに詰め込みたくなりますが、これもトラブルの元です。

  • 収納量は「8割」にとどめる: 服を詰め込みすぎると、ケース内の空気が循環せず湿気がたまります。また、防虫剤の成分が全体に行き渡らなくなります。

  • 防虫剤は「一番上」に置く: 防虫剤から出る成分は、「空気より重い」という性質があります。そのため、ケースの底に置いても効果は上に向かいません。必ず、畳んだ衣類の一番上にポンと置くようにしてください。

  • 「立てて」収納する: ニットなどを重ねて収納すると、下の服に重み(圧)がかかり、シワや型崩れの原因になります。本棚の本のように、縦に自立させて並べる収納がベストです。一目でどこに何があるかも分かります。

   

5.近年の気候変動に対応する「令和流・ハイブリッド衣替え」

 ここまで伝統的な衣替えの手順をお話ししてきましたが、ここで一つ、現代ならではの課題に向き合わなければなりません。

 それが、近年の「異常気象・地球温暖化」です。

 近年は、5月に30度を超える真夏日があったかと思えば、6月に入って梅雨寒(つゆざむ)で急激に気温が下がったり、秋になっても10月中旬まで半袖で過ごせたりと、従来の「6月1日」「10月1日」という一律のグラデーションでは対応しきれない気候になっています。

 そこで提案したいのが、これからの時代に合わせた「令和流・ハイブリッド衣替え」です。

「一発入れ替え」から「ゆるやかな移行」へ

 これからの衣替えは、1日で100%すべての服を入れ替えるのではなく、「3段階のステップ」を踏んで、約1ヶ月かけてグラデーションのように移行していくのがスマートです。

1期:移行期(5月中旬〜5月下旬)
  • やること: クローゼットの「2割」を夏物にする。

  • 残しておくもの: 薄手のニット、長袖シャツ、カーディガン、ジャケット。

  • 追加するもの: 半袖Tシャツ、リネン類の服、薄手のアンダーウェア。

  • 寒暖差への対応: 朝晩の冷え込みや、オフィスの冷房対策として、「軽い羽織りもの(シアーカーディガンやマウンテンパーカーなど)」を必ず手の届くところに配置しておきます。

2期:本番期(6月1日前後)
  • やること: クローゼットの「8割」を夏物にする。本格的な夏仕様へ。

  • しまうもの: ウール製品、厚手のスウェット、冬用コート類(このタイミングで一気に仕舞い洗い・クリーニングへ)。

  • 出すもの: マキシワンピース、ハーフパンツ、サンダル、日傘などの夏小物。

3期:梅雨・盛夏期(6月中旬〜)
  • やること: 完全夏モード。ただし、梅雨時期の「湿気・肌寒さ」対策用の長袖(リネンシャツなど)は数枚残しておく。

通年使える「シーズンレス衣類」を軸にする

 近年のおしゃれのトレンドでもある「シーズンレス(季節を問わない)衣類」をクローゼットの中心(一等賞の場所)に据えておくと、衣替えの手間は驚くほど減ります。

  • 通年使えるアイテム: デニムパンツ、チノパン、シャツワンピース、薄手のロンT、サテンやポリエステルのスカートなど。

 これらは1年中出しっぱなしにしておき、「真冬のダウンや厚手ニット」と「真夏のノースリーブや水着」といった、極端な季節モノだけを入れ替えるようにするのです。

 これなら、急な気温の変化にも慌てることなく、クローゼットの前で立ち尽くすこともなくなります。

   

6.まとめ:6月1日の衣替えは、自分を労る「暮らしの儀式」

 今回は、6月1日を前に知っておきたい「衣替え」のルーツや重要性、そして現代的な実践方法について詳しく解説してきました。

 内容をギュッと振り返ってみましょう。

  1. ルーツは平安時代の宮中行事(更衣): 千年以上の歴史を持ち、江戸時代の武士のルールを経て、明治時代に現在の「6月1日」に定着した。

  2. 現代における重要性: 社会的なマナーや環境対策(クールビズ)としての役割だけでなく、家の中をデトックスし、心を引き締める「暮らしの点検」の機会である。

  3. 失敗しないコツは「天気」と「仕舞い洗い」: 晴れた日に作業し、一度でも着た服は必ず洗ってから、防虫剤を「一番上」に置いて保管する。

  4. 令和のスタイルは「ハイブリッド」: 気候変動に合わせ、羽織りものを残しながら、1ヶ月かけてゆるやかに夏服へ移行していく。

 「衣替えなんて、ただの家事の延長で面倒くさいな」と思っていた方も、その背景にある歴史のロマンや、生活を整えるメリットを知ると、少しモチベーションが変わってくるのではないでしょうか。

 新しいお気に入りの夏服に袖を通すときの、あのワクワクした高揚感。

 そして、綺麗に整頓されたクローゼットを開けたときの、スッキリとした心地よさ。

 それは、忙しい日々の中で「自分の暮らしを丁寧に扱っている」という、最高のセルフラブ(自己愛)でもあります。

 まもなくやってくる6月1日。

 ぜひお天気の良い日を見つけて、お気に入りの音楽でもかけながら、軽やかな夏の準備を始めてみませんか?

 あなたのクローゼットが心地よい風で満たされ、素晴らしい夏を迎えられますように!

   

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