屋根の軒先水切りって知ってる?【2025年7月9日更新】|静岡県沼津市・三島市・富士市・静岡市の外壁塗装・屋根塗装専門店 塗替え情報館
2025.07.09 (Wed) 更新
【2025年7月9日更新】
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本日は、屋根に設置されている「軒先水切り」について書いていきます。
屋根の軒先水切りは、建物の寿命と快適性を左右する、非常に重要な部材です。
目立たない存在ではありますが、その役割は多岐にわたり、屋根から流れてくる雨水を適切に処理し、建物内部への浸入を防ぐ最後の砦として機能します。
そこで本日は、軒先水切りの基本的な役割から、その種類、重要性、施工上の注意点、そしてメンテナンスに至るまでを詳しく述べていきます!
1.軒先水切りとは何か? その基本的な役割
軒先水切りとは、屋根材の最も先端部分、すなわち軒先の最下部に設置される板金製の部材を指します。
屋根材の下に差し込まれるように設置され、屋根面を流れてきた雨水を受け止め、軒の先端から確実に排出させる役割を担います。
その基本的な役割は以下の通りです。
雨水の集水と排水
屋根材を伝って流れてくる雨水を最終的に受け止め、軒の先端からスムーズに排出します。
これにより、雨水が軒天(のきてん)や外壁、あるいは屋根内部に回り込むのを防ぎます。
野地板・軒天材の保護
雨水が直接野地板(屋根下地材)や軒天材(軒裏の仕上げ材)に当たって腐食するのを防ぎます。
雨樋への誘導
軒先水切りの多くは、その先端が雨樋の中に差し込まれる、あるいは雨樋の真上を向くように設計されており、雨水を効率よく雨樋へと誘導する役割も担います。
2.軒先水切りの種類と構造
軒先水切りには、その形状や設置方法、使用される屋根材の種類によっていくつかのタイプがあります。
①形状による分類
L型水切り(シンプル水切り)
最もシンプルな形状で、文字通り断面がL字型をしています。
屋根材の下に差し込まれる部分と、軒先から垂直に下がる部分で構成されます。
ガルバリウム鋼板などの金属屋根や、スレート屋根などで広く用いられます。
V型水切り(ハット型水切り)
断面がV字、あるいはハット(帽子の山)のような形状をしています。
水切り本体の内部に空間があり、より多くの雨水を受け止められるのが特徴です。
また、この形状によって毛細管現象による水の逆流を防ぐ効果も期待できます。
唐草(からくさ)
伝統的な和風建築で用いられる、特に優美な曲線を持つ水切り材を指すこともあります。
しかし、現代では、L型水切りやV型水切りのうち、軒先に取り付けられる板金部材全般を「唐草」と呼ぶことも多く、特に板金工事の現場で一般的に使われる用語です。
唐草と呼ばれる場合、単にL型やV型だけでなく、屋根材の種類や地域によって様々な断面形状が存在します。
②材質
主に耐久性と加工性に優れた金属が使用されます。
ガルバリウム鋼板
現在最も広く普及している材質です。
軽量で耐久性に優れ、錆びにくく、加工もしやすいため、様々な屋根材に対応できます。
カラーバリエーションも豊富です。
銅板
高価ですが、非常に高い耐久性と美しい経年変化が特徴です。
寺社仏閣や歴史的建造物、高級住宅などで使用されます。
ステンレス
錆に非常に強く、高い耐久性を持ちます。
ただし、加工が難しくコストも高めです。
亜鉛めっき鋼板
ガルバリウム鋼板が普及する以前に多く用いられました。
安価ですが、ガルバリウム鋼板に比べて錆びやすい傾向があります。
③設置方法
軒先水切りは、通常、屋根の野地板(下地合板)の上にルーフィング(防水シート)を敷設した後、その上に設置されます。
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野地板の先端に固定: 軒先水切りを野地板の先端にビスや釘で固定します。
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ルーフィングの敷設: 軒先水切りの上からルーフィングを覆いかぶせるように敷設し、雨水が水切りの下に入り込むのを防ぎます。この際、ルーフィングの端部を水切りの立ち上がり部分に密着させるように施工することが重要です。
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屋根材の設置: 最後に屋根材(瓦、スレート、金属板など)を軒先水切りの上にかぶせるように設置します。屋根材の先端が軒先水切りの上に適切に位置するように調整されます。
3.軒先水切りの重要性:なぜ不可欠なのか
軒先水切りは、建物の防水性を確保し、長期的な耐久性を維持するために不可欠な存在です。
その重要性は以下の点に集約されます。
雨水の浸入防止
最も重要な役割です。軒先水切りがなければ、屋根面を流れる雨水は、軒天の隙間や野地板の端部から建物内部に容易に浸入してしまいます。
一度水が浸入すると、野地板や垂木(たるき)などの構造材が腐食し、カビの発生、断熱材の性能低下、さらには雨漏りによる内装の損傷など、甚大な被害を引き起こします。
構造材の保護
屋根の構造材である野地板や垂木は木材でできており、湿気に非常に弱いです。
軒先水切りはこれらの木材が直接雨水に触れるのを防ぎ、腐朽やシロアリの発生リスクを低減します。
これにより、建物の構造的な安全性を長期にわたって保つことができます。
断熱性能の維持
屋根裏や軒天部分には断熱材が敷設されていることがほとんどです。
雨水が浸入して断熱材が濡れると、その断熱性能は著しく低下します。
軒先水切りは水の浸入を防ぐことで、断熱材の乾燥状態を保ち、建物の省エネルギー性能や快適性を維持します。
美観の維持
雨水が適切に排水されないと、軒天や外壁に雨筋汚れが発生したり、コケやカビが付着したりして、建物の美観が損なわれます。
軒先水切りは、これらの汚れの発生を抑制し、建物の外観をきれいに保つ役割も果たします。
雨樋の機能維持
軒先水切りは雨水を効率よく雨樋に誘導するため、雨樋への水の集中を促し、オーバーフローを防ぐ効果があります。
また、水切りがあることで、雨水が雨樋の裏側や外壁に回り込むのを防ぎ、雨樋が本来の排水機能を十分に発揮できるようにします。
4.施工上の注意点とトラブル
軒先水切りは、目立たないながらも非常にデリケートな部分であり、施工不良や経年劣化によって様々な問題を引き起こす可能性があります。
①施工上の注意点
正確な位置決めと勾配
雨水が確実に排出されるよう、適切な勾配と位置に設置することが重要です。
わずかな勾配不良でも水が滞留し、問題の原因となります。
ルーフィングとの一体化
軒先水切りの上からルーフィングを適切にかぶせ、密着させることが最も重要です。
この接合部が不十分だと、毛細管現象で水が逆流したり、風圧で雨水が吹き上げられたりして、内部に浸入する可能性があります。
特にルーフィングの巻き込み不足は、雨漏りの直接的な原因となります。
接合部の処理
水切り同士の継ぎ目や、棟や谷部分との取り合いなど、異なる部材との接合部は特に雨水が浸入しやすい箇所です。
コーキング材の充填やハゼ(板金の折り曲げ加工)による接合など、適切な防水処理が必須です。
材質と耐久性
屋根材の寿命に見合った材質の水切り材を選ぶことが重要です。
安価な材質を選ぶと、屋根材よりも先に水切りが劣化し、早期に交換が必要になることがあります。
積雪対策
寒冷地では、軒先に溜まった雪が溶けて凍る「つらら」や「氷堤」の形成によって、軒先水切りに大きな負担がかかることがあります。
雪による破損や変形を防ぐために、より頑丈な水切りや特殊なディテールが求められる場合があります。
②よくあるトラブル
雨漏り
施工不良(ルーフィングの不適切な処理、接合部の隙間など)や、水切りの破損・変形による水の逆流が主な原因です。
水切りの腐食・劣化
材質の選択ミスや経年劣化により、水切り自体が錆びたり、穴が開いたりすることがあります。
特に雨水が滞留しやすい部分で起こりやすいです。
軒天の腐朽・シミ
水切りが機能せず、軒天材に水が回ってしまうと、軒天材の腐朽や黒いシミが発生します。
雨樋からのオーバーフロー
水切りが適切に雨樋へ水を誘導できない場合や、水切り自体に変形があると、雨樋に水が流れ込まず、オーバーフローを引き起こすことがあります。
5.メンテナンスと点検
軒先水切りは、日頃目にする機会が少ないですが、定期的な点検と適切なメンテナンスが建物の寿命を延ばす上で欠かせません。
定期的な目視点検
- 水切り自体にサビ、腐食、穴、変形がないか。
- 水切りと屋根材、軒天材の間に隙間がないか。
- 水切りが雨樋に適切に差し込まれているか、あるいは水が雨樋に流れ込んでいるか。
- 軒天に雨染みやカビが発生していないか。
清掃
水切りの上に落ち葉やゴミが堆積すると、水の流れを妨げたり、水が滞留して腐食の原因となったりします。
定期的に清掃し、ゴミを取り除くことが重要です。
特に雨樋の詰まりは、軒先水切りの機能にも影響を及ぼすため、雨樋の清掃も合わせて行うべきです。
専門業者による点検
数年に一度は、屋根や外壁の専門業者に点検を依頼することをお勧めします。
高所作業を伴うため危険ですし、専門家でなければ見つけられない不具合もあります。
6.まとめ
屋根の軒先水切りは、建物を雨水から守り、その構造材を腐朽から守るための「縁の下の力持ち」です。
その存在は目立ちませんが、適切に機能しているかどうかが、建物の防水性、耐久性、そして居住者の快適性に直結します。
適切な設計、丁寧な施工、そして定期的な点検とメンテナンスを行うことで、軒先水切りはその重要な役割を十分に果たし、大切な建物を長期間にわたって雨水の脅威から守り続けてくれるでしょう。
塗装工事を検討する際には、この見落とされがちな軒先水切りにもぜひ注意を払うようにしてください。
また、瓦屋根のように塗装を行わない屋根の場合にも板金部である軒先水切りは塗装をした方が良い場合が多いです。
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