塗装ができない屋根とは???(02/5/18)
2020.05.18 (Mon) 更新
皆さん、こんにちは!三島市・沼津市・富士市・清水町の外壁塗装専門店・塗替え情報館です。
平常の生活が戻りつつある昨今、いかがお過ごしでしょうか?
仕事や学校の再開も徐々に始まり、道も混み始め、やっとという思いがありますね。
さて、今回の情報館通信では「塗ることができないカラーベスト」について書いていきます。
1.カラーベストの歴史について
カラーベストはコロニアルとか、スレート瓦とか違う名称で呼ばれることが多い屋根材です。これらを総称して薄型化粧スレート屋根等と言われ、セメントと砂を主な原材料として作っています。ここでは、カラーベストという呼び名で統一しますが、スレートと同じことですのでお間違いないようにお願いいたします。
カラーベストの歴史は、1937年にアメリカから伝来し、製造がはじまりました。伝来したさせたのはジョンマンビル社と言われています。
この頃の日本家屋の多くは、瓦屋根か茅葺屋根が主流であり、欧米でよく使用されていたアスファルトシングルは人気がなかったのです。その理由の一つは、日本の防火規制が厳しかったからだと言われています。
そこでジョンマンビル社と旧・久保田鉄工が1957年に技術提携を行い、カラーベストの普及の第一歩が始まりました。そして1961年についに「コロニアル」という名称でカラーベストが発売、流通されました。初代カラーベストが「コロニアル」という名称だったことで、カラーベストをコロニアルと言い換える人がたくさんいます。また、瓦に変わる新しい瓦ということで「新生瓦」と呼ぶ人も多くいます。
また1995年に起きた阪神大震災により、重い陶器瓦の影響で、母屋が倒壊した例を受け、軽い屋根へのニーズが高まりました。現在ではより多くのメーカーが製造に着手し、日本の屋根を支えています。
2.アスベスト問題
現在販売されているカラーベストにはアスベスト(石綿)が入っておりません。しかし、2004年から徐々に規制が厳しくなり、2006年9月1日に完全規制されるまでは、重量において1%以内のアスベスト含有率が認められていましたから、それ以前に製造・販売されていた場合は、アスベストが入っている可能性が高いです。(各メーカーのホームページに掲載されています。)
先述の通り、1961年から販売されているカラーベストですので、その頃には強度を高めるためにアスベストを入れて強度を増していました。2004年に含有量は1%未満に厳守されたのに対し、昔は26%~35%ほど含有量のあるカラーベストが使われていました。(その分、割れとかは少なく強度は強めです。)
そのため、各メーカーは2004年からアスベスト入りのカラーベストの製造を中止・縮小し、アスベストを含まないカラーベストの研究・製造を始めました。つまり、2004年~2006年頃にお家を立てられた方は、ほとんどがこの過渡期に製造されたノンアスベスト製のカラーベストを屋根として採用しています。
3.ノンアスベストのカラーベストについて
2004年頃から発売され始めた、ノンアスベストのカラーベストですが、アスベスト入りのカラーベストに比べてどうしても強度は弱く、割れやすい、剥がれやすいという欠点が出ています。現在発売されているカラーベストの多くは、各メーカーの研究努力により、問題点はほぼ解消されていますが、2004年近辺に建てられたカラーベスト屋根には注意が必要です。
メーカーも、このようなことが起こるとは当時思っていないため、ノンアスベストの商品を当然売っていました。ハウスメーカーも、法律に合致した新しい商品として期待し、商品を採用していましたが、問題点が現在多く報告されています。
4.塗れない屋根?
陶器瓦のように塗装しなくても良い屋根ではなく、カラーベストのように防水性能を高める意味でも塗装しなければならない屋根の中、ニチハ株式会社が2008年まで製造・販売していた「パミール」という商品は、弊社では塗装を行わず、ガルバリウム鋼板によるカバー工法をお勧めするようにしています。(パミールは2008年に生産を打ち切っている商品ですが、2009年に新築されたお宅にも使用されていた実績がありますので、ご注意ください。)
なぜカバー工法を勧めるかというと、ノンアスベストの走りとして発売されたパミールは、表面が剥離したり、割れや反りが多く見られたりする問題点の多い屋根材のため、カバー工法を勧めています。
お客様の中には、「カバー工法は良いことはわかったが、予算的に難しいから塗装をしてくれ」とおっしゃられる方もいます。もちろん、技術的に塗装を行うことはできます。しかし、1~2年で表面の塗膜が屋根材ごと剥離したり、塗装を行う最中から屋根材が割れてしまったりし、塗装を行う意味がほとんどなくなってしまいます。お客様の御意向も理解しますが、今後の10年先のことを考えると弊社では「(お客様のためにも)塗ることができない」=「塗れない」というわけです。
塗れないカラーベスト屋根材として、一つの商品を出しましたが、軒並み2004年前後に建てられたお宅のカラーベストは、今発売されているものやアスベスト入りと比べると、強度的には弱く、割れや剥がれが目立ちます。
屋根は自分では気づきにくい場所です。また、こういった知識がないと塗装を行う羽目になり、その2年後には雨漏り→カバー工法という無駄な出費にもつながりかねません。
何か不安なことがありましたら、屋根だけではなく、外壁ももちろん、知識と経験が十二分にある塗替え情報館に是非ご相談ください!
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