日本の塗装と中国(上海・北京)の塗装との違いについて【2025年12月2日更新】|静岡県沼津市・三島市・富士市・静岡市の外壁塗装・屋根塗装専門店 塗替え情報館
【2025年12月2日更新】
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本日は近頃話題の中国の塗装とは、日本と比較してどの様な特徴があるのかを考えていきます。
日本と中国の主要都市、特に上海(東部沿海)と北京(北部内陸)における一般家屋の塗装の違いは、それぞれの都市が抱える特有の気候課題と、都市化の進行による建築基準の違いに深く根ざしています。
日本の塗装が「全天候型・高機能・予防保全」を目指すのに対し、上海と北京ではその気候と経済的要因から、求められる重点機能が大きく異なります。
1.各地域の気候特性と塗装への主要な要求機能
塗装に求められる機能は、その地域が最も過酷な環境ストレスにどのようにさらされているかによって決定されます。
①日本の気候特性と要求機能
日本の大半の地域は温暖湿潤気候に属し、以下の複合的なストレスに耐える塗装が求められます。
高温多湿・多雨
- カビ・藻の発生: 日本の塗装技術の最も重要な要件の一つが、強力な防カビ・防藻機能です。湿気と栄養分(ホコリなど)が豊富であるため、塗膜表面の美観だけでなく、耐久性低下の主要因となります。
- 塗膜の膨れ・剥離: 外壁材が内部に水分を保持しやすいため、水蒸気圧の上昇による塗膜の膨れを防ぐための透湿性が、一部の塗料で重視されます。
強烈な紫外線と猛暑
- 熱ストレス: 夏の猛暑対策として、屋根や外壁の温度上昇を抑える遮熱塗料や、熱の室内への侵入を遅らせる断熱塗料が広く普及しています。これは、省エネルギーと快適性の両立に不可欠です。
地震・台風
- ひび割れ追従性: 地震や建材の収縮による微細なひび割れ(クラック)から建物を守るため、塗膜が伸び縮みする弾性(伸縮性)を持つ塗料や下塗り材(微弾性フィラー)が必須の工法となっています。
②上海の気候特性と要求機能
上海は日本と同様に亜熱帯モンスーン気候(温暖湿潤気候)に属し、高温多湿が特徴ですが、大気汚染と塩害が加わります。
高温多湿・沿海性
- 防カビ・防藻・防水性: 日本と同様に、カビや藻の発生は大きな問題であり、塗料の選択において必須の機能です。
- 塩害対策: 沿岸部に位置するため、塩分を含んだ海風による塗膜や外壁材の劣化(塩害)に対する耐塩害性と、特に高い防水性・緻密性が求められます。
大気汚染と酸性雨
- 耐汚染性(セルフクリーニング性): 上海は都市部の煤煙やPM2.5などの大気汚染が深刻であり、これが外壁に付着して美観を損ないます。このため、汚れが付きにくく、雨で洗い流される低汚染性(セルフクリーニング機能)を持つ塗料の需要が非常に高いです。
③北京の気候特性と要求機能
北京は温帯大陸性気候(内陸性気候)に属し、乾燥と極端な寒暖差が特徴です。
極端な寒暖差と乾燥
- 耐凍害性: 冬季は気温が大きく氷点下まで下がるため、塗膜の耐凍害性(フリーズ・ディフロスト耐性)が最重要課題です。塗膜内に浸入した水分が凍結・膨張し、塗膜を剥離させる現象を防ぐため、非常に高い塗膜の緻密性と付着性が必要です。
- 熱サイクル耐性: 夏は暑く冬は寒いという昼夜・四季の激しい温度変化により、建材が大きく膨張・収縮します。これに追従できる塗膜の柔軟性や、熱応力に強い耐久性が要求されます。
強烈な紫外線と砂塵
- 耐紫外線性: 乾燥地域特有の強烈な日差しと紫外線により、塗膜の樹脂結合が破壊されやすい(チョーキング)。このため、紫外線に極めて強いフッ素系や高性能シリコン系といった高耐候性塗料の選定が不可欠です。
- 耐摩耗性: 春先の砂塵嵐(黄砂)による外壁への物理的な摩耗(サンドブラスト効果)への耐性も、間接的に求められます。
2.塗料の主成分と技術的アプローチの比較
気候的課題への対応は、塗料の成分構成に直接表れます。
| 項目 | 日本の主流塗料 | 上海の主要な塗料 | 北京の主要な塗料 |
| 耐久性クラス | 高耐久性(シリコン、フッ素、無機ハイブリッド)が主流。 | 高性能シリコン、アクリルシリコン、環境対応型水性塗料。 | 高耐候性(フッ素、高性能シリコン)の需要が高い。特に耐凍害性を考慮。 |
| 重点添加剤 | 強力な防カビ・防藻剤、遮熱顔料、紫外線吸収剤(UV A) | 防カビ・防藻剤、低汚染性添加剤(親水性向上剤)、耐塩害添加剤。 | 耐凍害性向上剤、高性能なUV吸収剤、耐アルカリ性強化材。 |
| VOC規制 | 厳しいが、市場は水性塗料への切り替えが完了段階。 | 非常に厳しい。低VOC/ゼロVOCの水性塗料が強く推奨・義務化。 | 非常に厳しい。低VOC/ゼロVOCの水性塗料の使用が加速。 |
| 塗装の厚み | 下塗り(フィラー/シーラー)を含めた多層構造で、厚膜化(防水性・弾性確保)。 | 美観と環境性能を重視した薄膜仕上げも。ただし、防水性確保のため厚膜の需要も。 | 耐熱サイクルと耐久性確保のため、厚膜の高付着性プライマーが重要。 |
3.建築構造と工法の違い
都市の主要な建築構造の違いも、塗装工法に影響を与えます。
①日本の工法:多層保護とシーリングの徹底
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サイディングボードへの対応: 日本の戸建住宅の主流である窯業系サイディングは、ボードの継ぎ目(目地)にシーリング材を充填します。塗装工事の際、このシーリング材の打ち替えは、塗膜の塗り替えと同等かそれ以上に重要視されます。
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多層塗装システム: 躯体保護のため、下塗り(フィラー/プライマー)、中塗り、上塗りの3回塗りが基本であり、それぞれの層が異なる役割(密着、平滑化、機能付与)を担う多層構造が標準化されています。
②上海・北京の工法:コンクリート・ALCへの対応と環境規制
上海や北京のような大都市では、戸建住宅よりも高層の集合住宅(マンション)やコンクリート・ALCパネル造りの建築物が主流です。
アルカリ性下地への対応
- コンクリートは強いアルカリ性を持つため、塗料には耐アルカリ性が求められます。特に北京では、温度変化によるコンクリートの伸縮が激しいため、塗料の付着性(接着力)を極めて高めるための高性能プライマー(下塗り材)の選定が不可欠です。
環境規制による工法変化
- 中国全土、特に大都市圏でのVOC(揮発性有機化合物)規制は近年厳しくなっており、溶剤(油性)塗料の使用が大幅に制限されています。このため、日本の技術と同様に、水性塗料の性能を最大限に引き出すための緻密な下地処理と適切な乾燥条件が、今後の工法の主流となります。
外壁断熱システムの普及
- 特に北京の寒冷な気候では、建物の外側に断熱材を貼り付け、その上に塗装を行う外壁外断熱システム(EIFS)が普及しています。このシステムでは、塗装は断熱材の保護膜としての役割も担うため、弾性、耐候性、透湿性の全てが最高レベルで要求されます。
4.メンテナンス文化と市場動向の比較
塗装の維持管理に対する国民性や市場の傾向も、両国の違いを決定づける要因です。
①日本の「資産価値維持」と予防保全
日本では、住宅を個人資産の重要な一部と見なす文化が強固です。
計画的な塗り替え
- 日本の一般家屋の塗装サイクルは、塗料の耐用年数(10〜20年)に基づいた計画的な予防保全が基本です。目立った劣化がなくても、建物の防水性を維持し、資産価値を下げないために、塗り替えは「必要な投資」と認識されています。
品質への意識
- 施工は専門の塗装業者が行い、塗料メーカーによる技術指導、JIS規格などの品質基準が厳格に適用されます。施主の品質に対する要求水準も高いため、塗料の耐久性、保証、施工管理が重視されます。
②上海・北京の「公共/集団」メンテナンスと経済性
上海と北京では、集合住宅が多いため、塗装のメンテナンスは個人所有と管理組合(物業)の判断が複雑に絡み合います。
集団メンテナンス
- 高層マンションの場合、外壁の塗り替えは基本的に管理組合やデベロッパーが主導します。この場合、コストパフォーマンスが重視されることが多く、高性能だが高価な塗料よりも、安価で環境規制に対応できる塗料が採用される傾向があります。
コストと品質の多様性
- 中国の塗装市場は、品質の幅が非常に広いです。都市部では国際的な高性能ブランドが、ローカル市場では安価な製品が出回っています。
美観と「面子」
- 中国では、建物の美観と新しい外観を維持することが、社会的地位や企業イメージ(商業施設の場合)を示す上で重要視されることがあります。特に経済成長の著しい上海では、「最先端」や「モダン」なイメージを出すための高光沢や特殊なテクスチャ塗装への需要もあります。
5.比較の総括
| 項目 | 日本 | 上海 | 北京 |
| 気候要因 | 高温多湿、多雨、地震、猛暑 | 高温多湿、塩害、大気汚染 | 寒冷(冬)、強烈な日差し(夏)、砂塵、極端な寒暖差 |
| 最重要機能 | 防カビ・防藻性、遮熱性、弾性 | 防水性、低汚染性、耐塩害性 | 耐凍害性、耐紫外線性、耐熱サイクル性 |
| 主流外壁材 | 窯業系サイディング、モルタル | コンクリート、ALCパネル、タイル | コンクリート、ALCパネル、外断熱システム(EIFS) |
| 工法の特徴 | シーリング打ち替え、多層弾性工法が標準。 | 低汚染・高光沢仕上げ、高い付着性のプライマーが重要。 | 高い付着性の耐アルカリ性プライマー、分厚い塗膜の適用。 |
| メンテナンス | 予防保全(個人資産維持の観点) | 集団管理(コストと環境規制のバランス) | 集団管理(躯体保護、耐凍害性の観点) |
6.まとめ
日本の一般家屋の塗装は、湿潤な気候における生物劣化と熱ストレスへの対抗策として、多機能な化学塗料と計画的なメンテナンスが組み合わさっています。
一方、中国の二大都市の塗装は、その都市特有の極端な気候課題を乗り越えるための「地域最適化」がなされています。
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上海の塗装は、多湿と沿海環境に対応し、低汚染性と耐塩害性で美観と耐久性を両立させることを目指します。
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北京の塗装は、極端な温度変化に耐えるため、耐凍害性、耐紫外線性、耐熱サイクル性といった物理的な耐久性を最優先するアプローチが取られています。
これらの違いは、単に塗料の違いに留まらず、それぞれの地域の建築構造、環境規制、そして住宅に対する文化的な価値観を反映した結果と言えます。
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