スレート瓦とは?【2025年7月26日更新】|静岡県沼津市・三島市・富士市・静岡市の外壁塗装・屋根塗装専門店 塗替え情報館
2025.07.26 (Sat) 更新
【2025年7月26日更新】
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本日は前回の「セメント瓦」に続いて、屋根材の一種である「スレート瓦」について書いていきます。
「スレート瓦」とは、セメントと繊維質を主原料として製造された薄い板状の屋根材の総称です。
かつてはアスベストが補強材として使用されていましたが、現在は人体に無害なノンアスベスト製品が主流となっています。
日本では、ケイミュー株式会社の「コロニアル」や「カラーベスト」といった製品が特に広く普及しており、一般的にスレート瓦といえばこれらの製品を指すことが多いです。
スレート瓦はその軽量性、多様なデザイン性、そして比較的安価なコストから、日本の戸建て住宅において広く採用されてきました。
特に1995年の阪神淡路大震災以降、建物の耐震性向上への意識が高まる中で、軽量な屋根材としてのスレート瓦の需要は一層高まり、今日の日本の住宅風景を特徴づける屋根材の一つとなっています。
1.スレート瓦の主な特徴
スレート瓦が持つ独自の特性は、その普及の理由を物語っています。
①主な素材と製造方法
スレート瓦の主原料は、セメントとケイ酸カルシウム、そして合成繊維などの繊維質です。
これらの材料を水と混ぜ合わせ、高圧で成形し、乾燥させることで堅固な板状の屋根材が製造されます。
製品によっては、強度を高めるために火山灰などの無機質骨材が配合されることもあります。
②軽量性
他の一般的な屋根材、特に陶器瓦やセメント瓦と比較して、スレート瓦は格段に軽量です。
例えば、陶器瓦の1平方メートルあたりの重量が約40~50kgであるのに対し、スレート瓦は約20~25kgと、約半分程度の重さしかありません。
この軽量性は、建物全体にかかる負担を大幅に軽減し、特に耐震性の面で大きなメリットをもたらします。
③薄くて平坦な形状
スレート瓦は一枚一枚が薄く、平坦な形状をしています。
この形状は、屋根全体をすっきりとモダンな印象に仕上げることを可能にします。
また、屋根の勾配を比較的緩やかに設定できるため、多様なデザインの住宅に適用しやすいという利点もあります。
④多彩なデザインとカラーバリエーション
製品開発が進んだ現代のスレート瓦は、非常に豊富なカラーバリエーションとデザインが提供されています。
単色だけでなく、グラデーションを施したもの、石目調、木目調、さらには表面に特殊な加工を施して陰影を強調したものなど、多種多様な選択肢があります。
これにより、住宅の外観デザインや施主の好みに合わせて、最適な屋根材を選ぶことができます。
⑤表面の塗装による保護
スレート瓦の本体は、セメントを主原料としているため吸水性があります。
そのため、製造過程で表面に特殊な塗料が施され、この塗装層が屋根材の防水性、耐久性、そして美観を保つ重要な役割を担っています。
この塗装が劣化すると、スレート瓦本体に水が浸透しやすくなり、様々な問題を引き起こす原因となります。
⑥施工性の高さ
軽量で加工がしやすいため、スレート瓦の施工は比較的容易で効率的です。
一枚一枚の瓦をビスや釘で下地に固定していく方式が一般的であり、職人の負担も少なく、工期も短く済む傾向があります。
2.スレート瓦のメリット
スレート瓦がこれほどまでに普及した背景には、その多くのメリットがあります。
①優れたコストパフォーマンス
スレート瓦の最大の魅力は、その優れたコストパフォーマンスにあります。
材料費自体が他の屋根材(陶器瓦や金属瓦の一部)と比較して安価であり、さらに施工が比較的容易であることから、施工費も抑えられる傾向にあります。
これは、新築やリフォームにおいて、費用を抑えたい施主にとって大きなメリットとなります。
②軽量による耐震性の向上
建物の総重量に占める屋根の重量は少なくありません。
スレート瓦の軽量性は、建物全体の重心を低く保ち、地震発生時の揺れを抑制する効果が期待できます。
これにより、建物の倒壊リスクを低減し、耐震性を向上させる上で非常に有効です。
地震多発国である日本において、この特性は特に重視されるべき点です。
③デザインの自由度と多様性
前述の通り、スレート瓦は豊富なカラーとデザインが用意されています。
これにより、モダンな住宅から和風、洋風、シンプル、個性的なデザインまで、あらゆる建築スタイルに対応可能です。
屋根の色や形状が住宅全体の印象を大きく左右するため、デザインの自由度が高いことは、施主にとって選択肢を広げる大きな利点となります。
④短い工期と施工の容易さ
軽量で加工がしやすいスレート瓦は、施工がスムーズに進むため、工期を短縮できます。
これは、新築工事全体の期間短縮につながるだけでなく、リフォームの場合には、工事中の生活への影響を最小限に抑えることができるという利点があります。
⑤部分的な補修が可能
もしスレート瓦の一部にひび割れや破損が生じた場合でも、その部分だけを交換する「差し替え」などの部分補修が比較的容易に行えます。
これにより、全体を交換することなく、必要な箇所だけを修理できるため、メンテナンス費用を抑えることが可能です。
ただし、広範囲にわたる劣化や、瓦の固定が緩んでいる場合は、より広範囲な補修や葺き替え、カバー工法による施工が必要になります。
⑥遮音性
最新のスレート瓦の中には、高密度の基材を採用することで、陶器瓦に匹敵するほどの遮音性を持つ製品もあります。
これにより、雨音が室内に響きにくく、静かで快適な居住空間を保つことができます。
⑦環境配慮型製品の登場
近年では、リサイクル原料を使用したり、製造工程での環境負荷を低減したりする、環境に配慮したスレート瓦も登場しています。
これは、持続可能な社会への貢献という観点からも評価されるべき点です。
3.スレート瓦のデメリットと注意点
多くのメリットがある一方で、スレート瓦にはいくつかのデメリットも存在し、これらを理解しておくことが重要です。
①定期的な塗装メンテナンスが必須
スレート瓦の最大のデメリットは、表面の塗装が経年で劣化するため、定期的な再塗装が不可欠である点です。
紫外線や雨風に常に晒されることで、約10年前後で色褪せ、チョーキング現象(塗料が粉状になる現象)が見られ始めます。
塗装が劣化すると、スレート瓦本体の吸水性が高まり、防水性が低下します。これにより、コケやカビが発生しやすくなるだけでなく、瓦自体の劣化を早め、最悪の場合には雨漏りの原因となることもあります。
塗装には、高圧洗浄、下地処理、下塗り、中塗り、上塗りと複数の工程が必要となり、それなりの費用がかかります。
このメンテナンス費用を怠ると、結果的に大規模な修繕費用が発生するリスクが高まります。
②割れやすい性質
スレート瓦は薄くて平坦な形状をしているため、陶器瓦やコンクリート瓦に比べて衝撃に弱く、割れやすい傾向があります。
特に、屋根の上を歩いたり、梯子をかけたりする際に、誤って割ってしまうことがあります。
また、強風による飛来物の衝突や、積雪地域での落雪、雪下ろしの際にも破損するリスクがあります。
割れた箇所から雨水が浸入し、下地や構造材を腐食させる原因となるため、早期の補修が必要です。
③コケ・カビの発生リスクが高い
表面の塗装が劣化して防水性が低下すると、スレート瓦は水分を保持しやすくなります。
これにより、特に日当たりが悪い北面や湿気が多い場所では、コケ、藻、カビが非常に発生しやすくなります。
これらは見た目を損なうだけでなく、屋根材の表面に根を張ることで塗膜の剥がれを促進させたり、水分を常に保持することで屋根材の劣化を早めたりする可能性があります。
④断熱性能の低さ(単体の場合)
スレート瓦自体には、瓦屋根のように屋根材と下地の間に空気層を設ける構造が少ないため、単体での断熱性能はあまり高くありません。
そのため、夏の強い日差しが直接屋根材に当たり、その熱が室内に伝わりやすい傾向があります。
冬場も同様に、屋根からの熱損失が発生しやすい可能性があります。
ただし、最近では断熱材一体型のスレート瓦や、遮熱効果を持つ塗料を使用することで、このデメリットを補うことが可能です。
⑤凍害のリスク(寒冷地)
寒冷地においては、スレート瓦の内部に浸透した水分が凍結と融解を繰り返すことで、屋根材が膨張・収縮し、ひび割れ、表面の剥がれ、さらには瓦本体の崩壊といった「凍害」が発生するリスクがあります。
特に塗装が劣化し、吸水性が高まったスレート瓦でこの現象が見られやすくなります。
⑥アスベスト含有の旧製品に関する問題
2004年以前に製造されたスレート瓦には、補強材としてアスベスト(石綿)が含まれている製品が多数存在します。
アスベスト含有のスレート瓦は、通常に使用している分には問題ありませんが、解体や撤去、加工を行う際には、アスベスト飛散防止のための特別な措置と費用が必要となります。
リフォームや建て替えを検討する際には、必ずアスベスト含有の有無を確認し、専門業者に相談することが不可欠です。
⑦塗装後の「縁切り」の重要性
スレート瓦を再塗装する際に、瓦の重なり合った部分に塗料が入り込み、隙間を塞いでしまうことがあります。
この状態になると、屋根材の隙間に入り込んだ雨水が適切に排出されず、毛細管現象によって逆流し、雨漏りの原因となることがあります。
これを防ぐために、塗装後に「縁切り」と呼ばれる作業が必要になります。
これは、瓦の重なり部分に「タスペーサー」などの部材を挿入して隙間を作るか、塗料が乾燥する前にカッターなどで切れ目を入れる作業です。
この作業を怠ると雨漏りのリスクが高まります。
4.メンテナンスとリフォームの重要性
スレート瓦の耐用年数は、適切なメンテナンスを行うことで30年〜40年程度とされています。
しかし、その寿命を全うするためには、前述したデメリットを補うための定期的なメンテナンスが不可欠です。
①スレート瓦の主なメンテナンス
屋根塗装
最も一般的かつ重要なメンテナンスです。
約10年を目安に、高圧洗浄でコケや汚れを除去した後、下塗り、中塗り、上塗りと重ねて塗装します。
これにより、防水性、耐久性、美観を回復させるとともに、遮熱性や防カビ性などの機能も付加できます。
部分補修
ひび割れや欠けが生じた場合は、コーキング材で補修したり、部分的に差し替えたりします。
早期発見・早期対応が、大規模な修繕を防ぐ上で重要です。
縁切り作業
再塗装の際には、必ず「縁切り」作業を行う必要があります。
これを怠ると、雨水が滞留し、雨漏りや屋根材の劣化を早める原因となります。
②スレート瓦のリフォーム方法
劣化が進み、塗装だけでは対応しきれない場合や、より長期的な耐久性や機能性を求める場合には、以下のリフォーム方法が検討されます。
カバー工法(重ね葺き)
既存のスレート瓦を撤去せずに、その上から新しい屋根材(主に軽量なガルバリウム鋼板など)を重ねて施工する方法です。
既存の屋根材の撤去費用や処分費用がかからないため、葺き替えよりもコストを抑えられ、工期も短くなります。
ただし、屋根の重量が増すため、建物の構造によっては適さない場合もあります。
また、既存の下地が著しく劣化している場合には適用できません。
葺き替え
既存のスレート瓦を全て撤去し、新しい屋根材に交換する方法です。
下地の状態を直接確認・補修できるため、より根本的なリフォームが可能です。
屋根の軽量化、屋根材の種類変更(スレートからガルバリウム鋼板、瓦など)を検討する際に選択されます。
費用は高くなりますが、屋根全体の耐久性や性能を大幅に向上させることができます。
アスベスト含有のスレート瓦の場合、撤去費用が別途かかります。
5.まとめ
スレート瓦は、その優れたコストパフォーマンス、軽量性による耐震性への寄与、そして多様なデザイン性から、現代日本の住宅において非常に魅力的な屋根材の一つです。
初期費用を抑えつつ、スタイリッシュな外観を実現したい場合には最適な選択肢となり得ます。
しかし、その一方で、定期的な塗装メンテナンスが不可欠であること、衝撃に弱く割れやすいこと、そしてコケやカビが発生しやすいといったデメリットも存在します。
これらのデメリットを理解し、適切なタイミングでのメンテナンスを怠らなければ、スレート瓦はその美しさと機能を長期間にわたって維持することができます。
屋根材を選ぶ際には、初期費用だけでなく、将来的なメンテナンス費用、地域の気候条件(積雪量や日照時間)、建物の構造、そして将来的なライフプランなどを総合的に考慮し、複数の屋根材の特徴を比較検討することが重要です。
塗替え情報館のような専門業者と十分に相談し、ご自身の住宅に最適な屋根材を選ぶことで、長く安心して暮らせる住まいを実現できるはずです。
2006年9月1日には、アスベストの含有率が0.1%を超える製品の使用が全面禁止されました。
その前後でスレート瓦を採用したお家では、ノンアスベストの移行期間という事で、問題のあるスレート瓦が多数存在し、社会問題にもなりました。
このような問題のあるノンアスベストのスレート瓦は塗装は出来ません。
塗装は出来ないというか、塗装をしても無意味であると言えます。
スレート瓦に不安を持っている皆様におかれましては、こういった知識やノウハウをもつ塗替え情報館に相談をしてみてください!
静岡県沼津市・三島市・富士市、静岡市を中心として、静岡県にお住いの皆様におかれましては、塗替え情報館では、お家に関する相談や現場調査、見積提出まで無料で行っておりますので、是非ともご利用ください。
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