セメント瓦とは?【2025年7月24日更新】|静岡県沼津市・三島市・富士市・静岡市の外壁塗装・屋根塗装専門店 塗替え情報館
2025.07.24 (Thu) 更新
【2025年7月24日更新】
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本日は瓦の一種である「セメント瓦」について書いていきます。
セメント瓦は、セメントと砂を主原料とし、プレス成形して作られる屋根材です。
粘土瓦のような焼き物ではなく、コンクリート製品に分類されます。
戦後の高度経済成長期に、日本の住宅普及を支える屋根材として広く採用され、現在でも多くの住宅で見かけることができます。
1.セメント瓦の種類と特徴
セメント瓦は、その表面の仕上げ方によって大きく二種類に分けられます。
①着色セメント瓦(素焼きセメント瓦)
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特徴: 成形後、表面に塗装を施さずにそのまま使用するタイプ。製造コストが安く、軽量であるため、普及初期に多く見られました。
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デメリット: 塗装がないため、セメント素地が直接紫外線や雨風にさらされます。そのため、コケやカビが発生しやすく、吸水性が高いため、冬季には凍害(凍結と融解を繰り返すことで瓦が損傷すること)のリスクが高まります。経年劣化により粉を吹いたような状態(チョーキング現象)になることもあります。現在では、ほとんど生産されていません。
②コンクリート瓦(洋瓦型セメント瓦、モニエル瓦、クボタ瓦など)
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特徴: 成形後にアクリル樹脂やセメント系の着色層、さらにクリア層などで表面をコーティングしたタイプです。豊富なカラーバリエーションとデザイン性があり、洋風住宅を中心に人気を博しました。
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主要メーカーと製品名:
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モニエル瓦: スウェーデンのオファール社(現モニエル社)が開発した乾式コンクリート瓦。表面に「スラリー層」と呼ばれる着色コンクリート層があり、その上にアクリルクリア層が施されています。このスラリー層が塗装の密着性を阻害することがあり、再塗装には特別な下地処理が必要になります。
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クボタ瓦(セキスイかわらU、コロニアルグラッサなど): 日本のクボタ社(現ケイミュー社)が製造したセメント系屋根材。モニエル瓦とは異なり、スラリー層がないため、一般的な再塗装が比較的容易です。
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メリット:
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デザイン性: 色や形状のバリエーションが豊富で、洋風住宅によく合います。
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不燃性: セメントが主原料のため、不燃材料として認定されており、防火性に優れています。
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耐久性: 着色セメント瓦に比べて表面保護層があるため、耐久性が向上しています。
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デメリット:
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定期的なメンテナンス: 表面の塗膜が劣化すると、色あせやチョーキング現象が発生し、防水性や美観が損なわれます。そのため、定期的な再塗装(目安10~15年)が必要となります。
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モニエル瓦の特殊性: モニエル瓦は、表面のスラリー層が粉状になりやすいため、再塗装には高圧洗浄でこの層を完全に除去し、専用のシーラー(下塗り材)を塗布する必要があります。この処理を怠ると、塗膜の剥がれが発生するリスクがあります。
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重量: 粘土瓦よりは軽いものの、アスファルトシングルやガルバリウム鋼板などの軽量屋根材と比較すると重量があり、耐震性の観点から屋根の軽量化を検討するケースもあります。
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2.セメント瓦のメリット
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豊富なデザイン・カラーバリエーション: 洋風建築にマッチする様々な形状や色彩が選べます。
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不燃性: セメントが主成分であるため、高い防火性能を持っています。
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耐風性: 一枚一枚が比較的重く、緊結方法も考慮されているため、台風などの強風に対しても一定の耐性を持ちます。
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施工性: 規格化されており、比較的均一な品質で大量生産できるため、施工がしやすいという利点があります。
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コストパフォーマンス: 粘土瓦と比較して初期費用が抑えられる傾向にあります。
3.セメント瓦のデメリットとメンテナンスの重要性
セメント瓦は耐久性のある屋根材ですが、その性能を維持するためには定期的なメンテナンスが不可欠です。
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塗装の劣化: 紫外線や雨風にさらされることで、表面の塗膜が経年劣化します。
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色あせ: 塗料の顔料が分解され、元の色が薄くなります。
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チョーキング現象: 塗膜が粉状になり、触ると白い粉が手につく現象です。防水性が低下しているサインであり、再塗装の時期を知らせます。
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コケ・カビの発生: 塗膜が劣化して吸水性が高まると、コケやカビが発生しやすくなり、美観を損ねるだけでなく、瓦自体の劣化を早める原因にもなります。
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吸水性: 塗膜が劣化すると、セメント素地が水を吸い込みやすくなります。これにより、冬場に吸水した瓦が凍結・融解を繰り返す「凍害」によって、瓦が割れたり、欠けたりするリスクが高まります。
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ひび割れ・欠け: 経年劣化や衝撃、凍害などにより、瓦本体にひび割れや欠けが発生することがあります。放置すると雨漏りの原因になります。
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モニエル瓦の再塗装の難しさ: 前述の通り、モニエル瓦は表面のスラリー層の処理が非常に重要です。この特殊な工程を理解していない業者に依頼すると、数年で塗膜が剥がれてしまうなどのトラブルにつながる可能性があります。
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塗装以外の選択肢: 塗装によるメンテナンスを繰り返すか、他の屋根材(ガルバリウム鋼板など)への「カバー工法」や「葺き替え」を検討する時期が来ます。一般的に、塗装は10~15年サイクルで行われますが、2回、3回と塗装を繰り返すうちに、瓦本体の寿命や費用対効果を考慮し、葺き替えなどを選択することも多いです。
4.メンテナンスの具体的な流れ
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高圧洗浄: 屋根表面のコケ、カビ、汚れ、劣化した旧塗膜などを高圧洗浄で徹底的に除去します。特にモニエル瓦の場合は、スラリー層を完全に除去することが重要です。
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下地処理(ケレン・補修): ひび割れや欠けがある場合は、コーキング材などで補修します。脆弱な部分はケレン作業で除去します。
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下塗り(シーラー・プライマー): 塗料の密着性を高めるために、下塗り材を塗布します。モニエル瓦には専用のシーラーが必要です。吸い込みの激しい箇所は二度塗りすることもあります。
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中塗り: 本来の塗料を塗布します。
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上塗り: 中塗りと同じ塗料をもう一度塗布し、十分な塗膜の厚さと耐久性を確保します。
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最終確認: 全体の仕上がりを確認し、必要に応じて手直しを行います。
5.まとめ
現在、新築住宅の屋根材としては、セメント瓦の代わりにスレート瓦(コロニアル、カラーベスト)やガルバリウム鋼板が主流となっています。
しかし、既存の住宅にはまだ多くのセメント瓦が使用されており、今後も定期的なメンテナンスや、場合によってはカバー工法・葺き替えといった大規模な改修工事の需要が続くものと見られます。
セメント瓦のメンテナンスにおいては、その種類(特にモニエル瓦かどうか)を正確に判断し、適切な塗料と工法を選択することが非常に重要です。
専門知識と経験豊富な業者に相談し、適切な診断と見積もりを得ることが、長く安心して住み続けるための鍵となります。
セメント瓦は日本の住宅の屋根を長年支えてきた信頼性の高い屋根材ですが、その特性を理解し、適切なタイミングでメンテナンスを行うことで、より長くその美観と機能を保つことができます。
瓦屋根というと、基本的には塗装をしないという考えをお持ちの方が多くいると思いますが、セメント瓦は塗装をしないとならない瓦です。
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