可塑剤って何?【2025年7月19日更新】|静岡県沼津市・三島市・富士市・静岡市の外壁塗装・屋根塗装専門店 塗替え情報館
2025.07.19 (Sat) 更新
【2025年7月19日更新】
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本日は柔軟性の根源である「可塑剤」について書いていきます。
可塑剤は、プラスチックやゴムなどの高分子材料に添加することで、その材料の柔軟性、加工性、耐久性などを向上させる物質です。
特にポリ塩化ビニル(PVC)の分野で広く利用されており、硬いPVCを軟らかくするために不可欠な添加剤として、私たちの身の回りの様々な製品に使われています。
1.可塑剤の役割と作用機序
可塑剤は、高分子の分子鎖の間に挿入され、分子鎖間の相互作用(引力)を弱めることで、分子鎖が動きやすくなるようにします。
これにより、高分子材料はより柔軟になり、低温でも脆くなりにくく、加工しやすくなります。この現象を「可塑化」と呼びます。
具体的には、以下のような効果をもたらします。
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柔軟性の向上: 硬いプラスチックに柔軟性を与え、しなやかな製品を製造可能にします。
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加工性の改善: 成形時の流動性を高め、低い温度での加工を可能にします。これにより、エネルギーコストの削減や、熱分解の抑制に貢献します。
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耐久性の向上: 耐寒性、耐候性、耐油性、難燃性など、製品の様々な特性を改善します。
2.可塑剤の種類
可塑剤には数多くの種類がありますが、化学構造によって分類され、それぞれ異なる特性を持ちます。
主な可塑剤の種類は以下の通りです。
①フタル酸エステル系可塑剤:
- 最も広く使用されている可塑剤で、日本における可塑剤生産量の大部分を占めます。
- 代表的なものに、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP、DOPとも呼ばれる)、フタル酸ジイソノニル(DINP)などがあります。
- コストパフォーマンスが高く、幅広い用途で優れた可塑化効率を発揮します。
- しかし、一部のフタル酸エステルには健康や環境への懸念が指摘されており、近年では規制が進んでいます。
②非フタル酸系可塑剤:
フタル酸エステル系可塑剤の代替として開発が進められています。
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トリメリット酸エステル系: フタル酸エステルに似た特性を持ち、耐熱性や非移行性に優れます。医療用具などに使用されます。
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脂肪族二塩基酸エステル系: アジピン酸エステルやセバシン酸エステルなどがあり、特に耐寒性に優れています。農業用フィルムや合成ゴムなどに用いられます。
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リン酸エステル系: 難燃性を付与する効果が高く、電線被覆や建材などに利用されます。
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エポキシ化植物油: エポキシ化大豆油(ESBO)などが代表的で、可塑剤としての機能に加え、安定剤としての役割も持ちます。食品包装用フィルムなどに使用されます。
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ポリエステル系: 非移行性や耐久性に優れ、高温での使用が想定される製品や、溶出が懸念される用途で用いられます。
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シクロヘキセンジカルボン酸系: フタル酸エステルと類似の可塑化効率を持ちながら、非フタル酸系であるため、玩具や医療用具などでの採用が増えています。
3.可塑剤の主な用途
可塑剤は、主に軟質PVC製品に用いられ、その用途は多岐にわたります。
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電線・ケーブル被覆: 柔軟性と電気絶縁性を持たせるため。
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壁紙・床材: 柔軟性と耐久性、加工性を向上させるため。
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自動車部品: 内装材、シーリング材、ワイヤーハーネスなど。
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農業用フィルム・ホース: 耐候性、柔軟性、耐久性を付与するため。
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食品用ラップフィルム: 密着性や柔軟性を持たせるため。
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医療用具: 輸液バッグ、チューブ、カテーテルなど。
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玩具: 柔軟性と安全性を確保するため。
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塗料・接着剤・印刷インキ: 粘度調整や塗膜の柔軟性付与のため。
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合成皮革: 柔軟性や風合いを向上させるため。
4.健康・環境への影響と規制
一部の可塑剤、特にフタル酸エステル類(DEHPなど)については、健康や環境への影響が懸念されています。
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健康への影響: 内分泌かく乱作用(ホルモンバランスへの影響)、発がん性、肝臓や腎臓への影響などが指摘されています。特に子供や妊婦への影響が懸念され、玩具や医療用具など、人体との接触が多い製品での使用が制限される動きがあります。可塑剤はプラスチック製品から空気中や水中、食品中に移行する可能性があるため、その曝露経路についても研究が進められています。
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環境への影響: 環境中に排出された可塑剤が、水質汚染や土壌汚染を引き起こし、水生生物や土壌生物に悪影響を及ぼす可能性があります。また、廃棄物処理においても、焼却時に適切な管理が行われないと有害物質を生成するリスクがあります。
これらの懸念から、世界各国で可塑剤に関する規制が強化されており、フタル酸エステル系の使用を制限し、非フタル酸系可塑剤への転換が進められています。
5.可塑剤の歴史
可塑剤の歴史は古く、19世紀半ばにニトロセルロースの可塑剤として樟脳が使用されたのが始まりとされています。
その後、フタル酸エステルが可塑剤として発見され、20世紀に入り、特にPVCの普及とともにその需要が飛躍的に伸びました。
日本でも戦後、PVC工業の発展とともに可塑剤の国産化が進み、多様な製品開発に貢献してきました。
塗装業界でこの可塑剤を使用している顕著な例は「シーリング材」です。
可塑剤があるがゆえに柔らかい材料であり、目地を埋めて防水効果を発揮します。
しかし、この可塑剤がシーリング材の劣化現象で表面に移行してきてしまい、ベタベタする場合があります。
この表面に可塑剤が移行してくる現象を「ブリード現象」と呼び、現代のシーリング材はこのブリード現象を出来る限り抑える「ノンブリード」タイプが主流です。
6.まとめ
可塑剤は、現代社会において不可欠な素材であるプラスチック製品の機能性を高める上で重要な役割を担っています。
その一方で、健康や環境への影響に関する懸念から、より安全で環境負荷の低い代替可塑剤の開発と利用が活発に進められています。
今後も、機能性と安全性を両立させるための技術革新が期待されています。
シーリング材にしても塩ビシートにしてもこの可塑剤の利点を十分に生かした材料です。
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