PSの扉の塗装について【2025年7月17日更新】|静岡県沼津市・三島市・富士市・静岡市の外壁塗装・屋根塗装専門店 塗替え情報館
2025.07.17 (Thu) 更新
【2025年7月17日更新】
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本日はアパートやマンション等にある「PS(パイプスペース・パイプシャフト)の塗装」について書いていきます。
パイプシャフトは、現代建築において不可欠な設備スペースであり、建物の機能性と安全性を支える重要な役割を担っています。
一般的に「PS」と略され、建物の縦方向に配管や配線を集約して通すための空間を指します。
1.パイプシャフトの役割と重要性
パイプシャフトの主な役割は、給水管、排水管、給湯管、ガス管、消火管といった各種配管、さらには電気配線、通信ケーブルなどを効率的かつ安全に収めることです。
これらのライフラインを一箇所に集約することで、以下のようなメリットが生まれます。
①効率的な配管・配線
建物全体の配管・配線を計画的に配置できるため、施工効率が向上し、メンテナンス時のアクセスも容易になります。
②空間の有効活用
各部屋に配管が露出することなく、空間をすっきりと見せることができます。
また、配管スペースを最小限に抑えることで、居住・利用スペースを最大限に確保できます。
③安全性と防火性
パイプシャフトは、火災時に炎や煙が垂直方向に広がるのを防ぐための防火区画としての役割も果たします。
適切な防火措置が施されることで、建物の耐火性能が向上し、居住者の安全確保に貢献します。
④防音性
配管を通る水やガスの音、排水音などを遮断し、居住空間への騒音影響を軽減する役割も持ちます。
2.パイプシャフトの種類と構造
パイプシャフトは、その用途や収める設備によって様々な種類があります。
給水・給湯PS
上水、給湯の配管を収めます。
排水PS
汚水、雑排水、雨水などの排水管を収めます。
ガスPS
ガス管を収めます。
電気PS
電気幹線や分電盤などを収めます。
情報PS
インターネットや電話回線などの通信ケーブルを収めます。
構造としては、通常、コンクリートや軽量鉄骨、石膏ボードなどで囲まれた閉鎖空間となっています。
点検や補修のために、各階に点検口や扉が設けられているのが一般的です。
3.パイプシャフト扉の重要性
パイプシャフト扉は、単なる点検口としての役割だけでなく、建物の美観、安全性、機能性を大きく左右する重要な要素です。
①アクセス性
配管の漏水や詰まり、設備の故障など、緊急時の点検やメンテナンス作業を迅速に行うために、扉の開閉が容易である必要があります。
②デザイン性
居住空間や共用部に面する場合、周囲の壁や内装と調和するデザインが求められます。
目立たないように壁に溶け込むフラットなデザインや、意匠的なアクセントとなるデザインなど、建物のコンセプトに合わせて選ばれます。
③安全性(防火・防音)
パイプシャフト自体が防火区画であるため、扉もまた一定の防火性能を持つことが求められます。
特に、共用廊下や避難経路に面する扉は、建築基準法に基づいた防火設備である必要があります。
また、配管からの騒音漏れを防ぐための防音性能も重要です。
④耐久性
頻繁に開閉される場所ではないものの、長期間にわたって建物の環境変化に耐えうる耐久性が必要です。
4.パイプシャフト扉の塗装
パイプシャフト扉の塗装は、美観の向上だけでなく、扉の保護、機能維持に不可欠な工程です。
①塗装の目的
美観の向上
周囲の壁や内装材との調和を図り、建物全体の統一感を保ちます。
特に、リビングや廊下など人目に触れる場所に設置される扉は、美しく塗装されていることが求められます。
扉材の保護
金属製や木製など、扉の素材を錆や腐食、紫外線、湿気から保護し、耐久性を高めます。
これにより、扉の寿命を延ばし、劣化による交換費用を抑えることができます。
清掃性の向上
塗膜が形成されることで、表面が滑らかになり、埃や汚れが付きにくく、日常の清掃が容易になります。
機能性の付与
防火扉としての性能を損なわないよう、耐火性のある塗料が選ばれることもあります。
また、抗菌・抗ウイルス機能を持つ塗料や、汚れが付きにくい低汚染塗料などが用いられることもあります。
②塗装の種類と選び方
パイプシャフト扉の塗装には、その素材や設置場所、求められる機能に応じて様々な塗料が使われます。
下地処理
塗装の前に、扉の表面を清掃し、錆や旧塗膜の剥がれがあれば研磨して除去します。
特に金属製の場合は、錆止めプライマーの塗布が必須です。
木製の場合は、ヤニ止めや目止めを行います。
この下地処理が、塗膜の密着性や耐久性を左右する重要な工程です。
塗料の種類
- 合成樹脂調合ペイント(SOP): 油性塗料の一種で、耐久性があり、屋内外問わず広く使われます。光沢があり、耐水性にも優れています。
- ウレタン樹脂塗料: 塗膜が柔軟で密着性が高く、耐摩耗性、耐薬品性に優れています。耐久性が高く、高級感のある仕上がりになります。
- フッ素樹脂塗料: 極めて高い耐候性と耐久性を持つ最高級塗料です。メンテナンスサイクルを長くしたい場合に採用されますが、コストは高めです。
- 水性塗料: 環境負荷が低く、臭いが少ないため、居住空間での作業に適しています。乾燥が早く、F☆☆☆☆(エフフォースター)など、シックハウス症候群対策に配慮した製品が多くあります。
- 特殊機能性塗料:
防火塗料: 扉の防火性能を維持または向上させるための塗料です。
抗菌・抗ウイルス塗料: 衛生面を重視する場所(医療施設など)で用いられます。
低汚染塗料: 汚れが付着しにくく、美観を長く保ちたい場合に有効です。
5.まとめ
パイプシャフトは、建物のライフラインを効率的かつ安全に管理するための重要なスペースであり、その扉は機能性、安全性、美観の全てを兼ね備える必要があります。
適切な塗装は、扉の保護と美観維持に不可欠であり、建物の長期的な価値を保つ上で重要な役割を担っています。
素材や設置場所、求められる機能に応じて最適な塗料を選定し、適切な工程で塗装を行うことが、パイプシャフト扉の性能を最大限に引き出し、快適で安全な建築空間を実現するために不可欠です。
マンションやアパートにお住まいで、改修工事を行う際にはこのPSの扉も塗装を行っているはずです。
何気ない場所にあるPSではありますが、ご自身の目で一度確かめてみることをおススメいたします!
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