ノンアスベストのスレート屋根について【2025年5月17日更新】|静岡県沼津市・三島市・富士市・静岡市の外壁塗装・屋根塗装専門店 塗替え情報館
2025.05.17 (Sat) 更新
【2025年5月17日更新】
皆さん、おはようございます。
今日は、「カラーベスト屋根」「スレート屋根」について書いていきます。
日本の住宅や工場、倉庫などで広く使用されてきたスレート屋根は、経済性、施工性、デザイン性に優れた屋根材として長年にわたり支持されてきました。
スレートとは、セメントを基材とし繊維を加えて強度を持たせた「繊維補強セメント板(FRC)」のことで、軽量かつ加工性が高いことから、一般住宅で多く使用されています。
しかし、かつてのスレート屋根にはアスベスト(石綿)が含まれており、その健康被害が社会問題となりました。
現在ではアスベストの使用が全面的に禁止され、スレート屋根も「ノンアスベスト化」が進められています。
しかし、そのアスベストからノンアスベストへと移行する際に起きた問題について、今回は進めていきます。
1.アスベストとスレート屋根の歴史
アスベストは耐熱性、絶縁性、耐久性に優れる天然鉱物繊維で、かつては「奇跡の鉱物」と呼ばれていました。
スレート屋根にはその強度補強材として使用され、特に1960年代から1990年代にかけて多くの建物に使用されました。
しかし、その微細な繊維が肺に入り込むことで中皮腫や肺がんなどを引き起こすことがわかり、2006年に日本ではアスベストの使用が原則禁止されました。
それに伴い、スレート屋根も「ノンアスベスト化」が求められるようになり、メーカーはこぞってノンアスベストの屋根材の発売に踏み切りました。
①基本構造
ノンアスベストスレートは、セメントと繊維強化材から成る薄い板状の屋根材です。
アスベストの代替として、以下のような繊維が使われます。
・パルプ繊維(木材由来)
・合成繊維(ポリビニルアルコール繊維など)
・ガラス繊維(強度の高い無機繊維)
これらをセメントと混合し、高圧で成形・加圧することで板状に仕上げます。
形状や見た目は従来のアスベストスレートとほぼ変わらず、施工性にも優れています。
②見た目と性能
ノンアスベストスレートは、表面に塗装(アクリルやフッ素系)が施されており、色や模様のバリエーションも豊富です。
見た目には従来のスレートとほとんど変わりません。
耐水性や耐候性についても、現在は製品改良が進み、一定の耐久性能を持っていますが、製品によっては定期的な塗装メンテナンスが必要です。
2.メリットとデメリット
①メリット
健康・環境面の安全性
最大のメリットは、アスベストを含まないことによる安全性の高さです。
施工者や住民が健康被害のリスクから解放され、廃棄時にも特別な処理が不要です。
軽量で施工しやすい
ノンアスベストスレートも軽量であり、住宅の構造体への負荷が少なく、工期の短縮にもつながります。
コストパフォーマンス
金属屋根や瓦に比べて材料費・施工費が安価で、初期費用を抑えることが可能です。
デザイン性
カラーバリエーションも比較的豊富で、住宅の意匠に合わせた選択が可能です。
②デメリット・課題
耐久性がやや劣る場合がある
初期のノンアスベスト製品には、アスベストに比べて劣化が早いという問題が指摘されていました。
現在では改良されていますが、完全に解消されたとは言い切れません。
塗膜の劣化
10〜15年程度で表面塗装が劣化し、再塗装が必要になることがほとんどです。
メンテナンスを怠ると、割れや雨漏りにつながります。
割れやすさ
踏み割れや強風による飛来物での破損など、金属や瓦に比べて衝撃に弱い面があります。
3.施工とメンテナンス
①施工上の注意点
ノンアスベストスレートは、従来のアスベストスレートとほぼ同じ施工方法で取り付けることができます。
ただし、製品によってビスの種類や施工間隔に指定があるため、メーカーの施工基準に従う必要があります。
また、屋根勾配が一定以下の場合は雨漏りのリスクが高まるため、施工条件に注意が必要です。
②メンテナンス
ノンアスベストスレートの寿命は、おおよそ20〜30年とされますが、適切なメンテナンスにより寿命を延ばすことができます。
塗装の再施工
10~15年を目安に、塗装の再施工を行うことで防水性と美観を保ちます。
点検
定期的に割れ、浮き、苔・藻の発生などを点検し、必要に応じて補修します。
4.塗装ができない初期のノンアスベストスレート屋根への対応
初期に開発されたノンアスベストのスレート屋根は塗装をしても意味のない屋根材があります。
そういった屋根材については以下の提案をさせて頂いています。
葺き替え
既存屋根を撤去して新しいノンアスベストスレートを施工する方法。
ただし、アスベスト含有屋根材の撤去には専門の処理と高額な費用がかかります。
カバー工法
既存の屋根材の上から新たな屋根材(ガルバリウム鋼鈑など)を重ね張りする工法。
アスベストの飛散を防ぎつつ、工期も短くコストも廃棄費用分は抑えられるため、近年注目されています。
以上のようにノンアスベストスレート屋根は、問題の多い屋根材ではありますが、以下のような動向が見込まれています。
高耐候・高耐久型の開発
塗膜の長寿命化や素材の改良によって、30年以上の耐久性を目指す製品が登場しています。
環境配慮型製品の普及
再生可能資源を利用した製品や、製造時のCO₂排出を削減した製品が開発され、持続可能な建築への貢献が期待されます。

5.まとめ
ノンアスベストのスレート屋根は、かつてのアスベスト屋根の代替品として誕生し、今では一般住宅から商業施設まで幅広く採用されています。
しかし、初期(2000年~2006年あたり)に施工された製品に関しては安全性、施工性、経済性に旧製品よりは優れる一方で、耐久性やメンテナンスの面で適切な対応が求められるようになっています。
建築における「健康・安全・環境」への意識が高まる中で、ノンアスベストスレート屋根は今後も重要な屋根材として位置づけられるものですが、メンテナンスへの意識はお施主様にも持っていただくことが必要です。
住宅の価値や居住者の安全を守るためにも、塗替え情報館では正しい知識と適切なメンテナンスが不可欠と考え、勉強を重ねていき、一緒になって良い塗装工事ができるように努力していくようにします。
塗替え情報館では、お家に関する相談や現場調査、見積提出まで無料で行っております。
是非とも一度ショールームにお越しください!
皆様にお会いできることを楽しみにしております!
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